B's Poetry

クリスマスのトラウマ!!?……(1)
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朝晩めっきり寒くなったよねぇ…、
師走の日々…故郷のみんなは元気にしてるのかなぁ?

原宿や表参道や、六本木のクサナギ公園辺りのイルミネーションは今年もたしかに綺麗だけど、新百合ヶ丘だってなかなかのもんだ。

しかし、毎年クリスマスの気配を感じる季節になると、今年もまたやっぱり、妙に心のどこかが切なくなるのを感じてしまう俺がいる…。

ま、最近やっとその訳も なるほどなぁ…と思えるよ〜にはなったが、、
これが子供の頃の体験の、いわゆるトラウマってやつなんだろうな…。

小さな頃、大きくなったら"消防自動車の運転手さん"になりたかった時期がある。

火事の多い町だった。

けたたましいサイレンと鐘を鳴らして町を颯爽と駆け抜けて、一刻も急いで消火に向かう、どデカイ真っ赤なマシンの乗組員である消防士たちはきっと…子供心に憧れを抱いた、俺のヒーローだったのかもしれない。。

…それはまだ、俺が幼稚園児だったある冬の晴れた日のこと、、
近所の子供たちと一緒にふざけながら…幼稚園からの帰り道、どこからともなく聞こえてきた消防車のサイレンの音に興奮して、仲間たちと当時流行っていたヘンテコな歌を歌いながら歩いていた。

♪…火事だ火事だ どこ火事だ?
セイスケ町のブタ小屋の ブタのケッツ(尻)がまる焼け〜ワァーーッ♪

って…当然まだ、他人の不幸なんて知るよしもない頃、訳もなくはしゃいで…右に左に…前に後ろに騒ぎながら歩いて…途中、友達に手を振って別れ やがて独りになった家までの一本道で突然、
その目線の先に広がる黒山の人だかりと信じがたい光景に唖然としながら、我を忘れて駆け出したあの日…何台もの消防車とたくさんの消防士が慌ただしく消火作業に追われていたあの時…放水の先で、燃え盛る炎に包まれていたのは、紛れもなく俺の家だった。

とっさに、いつでも家の中で俺の帰りを待っていてくれる最愛の母の安否を案じて、泣き叫びながら野次馬の人混みを掻き分けて…炎と黒煙が立ちのぼる我が家に駆け寄ったが、近隣の大勢の大人たちに力ずくで止められたこと、、
それでも「放せ!!放せ〜!!」って大声で叫んで、火の中へ飛び込もうとして暴れた俺の体は、やがて何人もの大人たちに手足を捕まれて、頭上高く持ち上げられ、まるで空を仰いで宙に舞うよ〜に上下しながらもがいていたことを…今でもはっきりと思い出す。

自分の家が燃える音と、炎の熱と煙のニオイ…まぶたに焼き付いてはなれないあの時の異様な光景の一部始終…

雪国の生まれ故郷に、本格的な冬とクリスマスが近づいていた頃…、俺と家族は、住み慣れた家屋を失った…。




       たぶん つづく…


2016年12月09日
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