B's Poetry

“インディアン日記”----------(3)
-------------@the space of Guitar Hurricane.


〜 トワイライト・タイムの横浜を駆け抜ける。
高速に乗ると間もなく、
貸し切り状態のハイウェイをひた走る車の窓の外…
マルディグラ・インディアンズやジャック・オブ・ザ・ブルースと過ごした時間が甦る、、

まるで高速度撮影の影像の如く、飛ばされていく今宵の景色の数々、、横浜の町並み、、
忘れられない長〜い夜が白々と静かに明けはじめる。

やがて、また何事もなかったかのよ〜に、すぐに同盟国に新しい朝が訪れる…。

(世界中のあらゆる人々が 平和でありますように…。)


ワイルド・マグノリアスや師匠との再会を果たした、
強烈なひとときの余韻に包まれて、それぞれの思いを噛み締めた束の間の沈黙を破り、
マツ(松川純一郎=ギターハリケーン)の一言「うち来る?」
「yeah,,その前に腹へんない?」一同「yeah!」

俺もマツと真路(北山真路=CHILL HAZE:G)も、
今だ興奮覚めやらぬ時間を共有した、名残が尽きない3人組。
高速を降りたら次なる進路は松川宅。
その前にまず、目標→最寄りのコンビニ。

 3人の気持ちを象徴するよ〜な名前の店を発見、車を停める。
「thanks」ん〜、実にありがたい。

しかし、夢のよ〜な出来事も興ざめの、眩しすぎるほど無駄に明るい店内。
車を降りて、扉を開けて中に入った瞬間、とたんに、夢から覚めた思いがした。
必要以上の蛍光灯の数と鏡張り、無数の商品…これが現実。

魚眼レンズのごときカーブミラーに写る怪しい3人組とゆがんだ店内のシルエット!?

ミックスサンドにおにぎり&お弁当、たこ焼きもイッとこ…みんな腹ぺこかい?
ハイライトのラムメントール、マイルドセブンの6mmと、8mm…
それに烏龍茶と、ダイエットコークにチョコレート。
タバコに飲み物もしっかり買い込んで、まるで中学生の外泊状態!?

明け方のコンビニ、レジの前に腹を空かせた長髪のオッさんたち。
よく見ると3人とも昨夜「モーションブルー」のライヴで、
インディアンからゲットした金と銀の首飾り?
マルディグラビーズを首からぶら下げてる…。
-------(昔々…スワンプの底から現れたズールー・キング。
「で、オマエが落したのは何色のビーズだい?」…??)-------
首にぶら下ったビーズに気付くと全員、それぞれの胸元を指差して“ニタ〜”っと
どこか妙に誇らしげで、間抜けな笑顔になった。

世界的に有名なNew Orleans最大のお祭り、Mardi Gras(太った火曜日)
では実際にパレードで山車の上からばらまかれるビーズを求めて、
通りを埋め尽くした人々はおたけびを上げて狂喜乱舞する…。
たかがビーズ、されどマルディグラ・ビーズ、なのである。

謎の3人組。寝不足で空腹の割には元気なオッさん達の胸元にキラキラと眩しく、
戦友の証し!?マルディグラビーズだけが、光輝いていた。


 それから一行は、都内某所に聳え立つ、オートロックの高級分譲マンションの5階へ。
エレベーターを降りると突き当たりの角部屋に到着。
遂に真路もチルヘイズでは小牧につづいて…3人目、マツ宅を記念すべき初訪問。
(君も遂にデープなブルースマンの世界に仲間入りだ!?)
玄関の扉を開けるといきなりそこに鎮座するヘビメタ時代の忘れ形見!?
積み重ねた年代物のマーシャルのギターアンプに出迎えられる。
そのすぐ後ろの扉の向こうがギターハリケーンのプライベート・スタジオ。
一同中に入るやいなやコンビニの袋から物資を配給「いただきま〜す!」
「それもちょっとちょ〜だい」「ど〜ぞぉ!」
「これもちょっと勉強してみる?」「サンキュー!」
…まさに中学生の外泊状態!?
(しかし、あの頃コンビニなんて無かった、な…)

遅い朝食を兼ねた昼食がブランチなら、
遅い夕食(夜食?)を兼ねた朝食のことは何て言うんだろう…?
まっ、いっか…それぞれアッと言う間の食事を満喫すると食後の一服。
定位置のミキサー卓の前に座った部屋の主が、
心得た間と音量でBGMにい〜感じでブルースを選曲、…yeah,。
床の一角にそれぞれのストーリィーでいっぱいのギターやアンプ群。
パソコンとキーボード。自慢のスピーカーシステム!?
壁のラックに整然と収められたお宝CDやビデオ、音楽関連の書籍の数々。
壁に貼られたジミヘンやレイヴォーンのポスター。
御大ファッツ・ドミノが微笑む年代物のアナログ盤LPジャケット。
卓のすぐ左上からもう1人のブルースの師、
シカゴ出身の黒人ブルース・シンガー、故アーカンソー・ファッツの笑顔がマツを見守っている。
まるで闘牛士のごとき、ヘンドリックスのボレロを思わせるジャケットは、部屋の主のステージ衣装。派手っ!
♪音符のストラップ…
額縁の写真やトレードマークの帽子等で、几帳面に整然と埋め尽くされた空間に、、
シャッフルやセカンド・ラインが心地いい。

決して広々としてはいないけど、この中に彼に必要な殆ど全てがギュッと凝縮されている。
この空間で夜毎繰り返されるプライベート・レコーディング。
その門外不出の幻のテイクの数々とクオリティーの高さ…
恐るべきギターハリケーンの情熱や繊細な優しさ、、
彼の本当の実力を知る者は少ない…。

師匠を介してマツに出会って、既に20年…。
DJマサコの予言通り、相変わらず、人生 山あり谷あり…
今も共に感じ、歩きつづけてくれる相棒に、友人として、
シンガーである前にいち音楽ファンとして、心から敬意を抱き感謝している。

俺とマツ&真路…、3人の共通点は共にギターフリーク!?…。
俺たちにとってい〜ものと、そ〜じゃないものの違い…
ジョークに混って飛び出す本音満載、…それは正に永井仏氏いわく“エンドレスブギー”
音楽談義は尽きることがなかった、が、、
おっと、今夜もミラクル集合だぁ!

赤坂での再会を誓って、ひとまず解散。
俺と真路は腰を上げて、ギターハリケーンの心の中そのもののよ〜な、居心地のよい空間を後にする…。

都会の午後の空の上、日は既に傾いていた…。


Wow,------------------------つづく


そして…やがて再び、ミラクルでディ〜プな時が溶け始める……。
“インディアン日記(4)”…次回をお楽しみに。CU!
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