B's Poetry

『亡き父の面影を偲ぶ…』
af550fbe.jpg数日前、桑名(正博)さんの夢をみた。。

夢の中で、彼は相変わらずエネルギッシュで…、やっぱり笑顔の素敵な人だった。

兄貴分だった桑名さんの葬儀当日は、彼と同じ日の夜に逝ってしまった千葉の叔父の葬儀に参列して、お別れをすることになってしまったが、、

あの人達が、実はもうこの世に居ないなんて…思うのはやめることにした。

昨夜の夢では、束の間、また亡き父も一緒に、確か…空を飛び回っていたよ〜な気がする。

今日は父の命日、…あれからもう丸10年になる。。

元気になって、可愛い孫の「アートに会いに行くんだ!」って、自ら心臓の大手術を決断して、僅か5ヶ月ちょっとで…

その日、兄からの緊急の連絡を受けて、急いで故郷に駆け付けると、実家からすぐ近くの大学病院の集中治療室で、父は既に昏睡状態でベッドに横たわっていた。

文化の日、奇しくもその日は、父の満75歳の誕生日だった。
意識不明で、生死の縁(ふち)を彷徨う父親の耳元で、何度も歌ったバースデーソング…、
その度に父は、一生懸命 一際大きな呼吸をして俺に応えてくれた。

主治医の先生が説明してくれた、意識不明とは医学的にど〜ゆ〜状態かはともかく、父には俺が駆け付けたこともちゃんと分かっていたし、歌声も聞こえていたし、何故か俺の気持ちも全て伝わっていると…俺にも何度か、確かに確信できる瞬間があった。

饒舌な言葉を交わさなくても、目の前に横たわるその人が、自分にとっていかに大切な存在であるのか、その人に沢山愛されたこと、その人をどれほど愛しているのかを…やがて思い知らされる時がくる。。

3日後の朝、遂に天命を全うして、父は、正に眠るように…安らかに天に召された。

息を引き取った直後の、安堵したような…父のあのニッコリと微笑んだ口元と、穏やかな笑顔が忘れられない。

頑固親父で、俺とはよく衝突もしたが、、
人一倍朗らかでよく笑い、厳しいけれど涙もろくて、実に豪快で優しくて、魅力的な男だった。

あの日、抱え切れない想いを胸に外に出て空を見上げると、故郷には、ひんやりとした澄んだ空気の中に、暖かい朝日が燦々と降り注ぎ、粉雪が風に舞っていた。。

あれから10年…時はいつの間にか過ぎ去り、突然、哀しいことも起こるけど、今も大勢の人への想いと共に、何故か俺は今日も生かされている。

その人達は今も、みんな俺の中で生きている。

今日は朝早くから、今は亡き父の面影を、その魂を…沢山たくさん感じている。。。


2012年11月06日
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